令和2年度秋季特別展 加賀藩江戸屋敷―本郷邸の儀礼とくらしー
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趣 旨
江戸時代、政治の中心地である江戸には諸大名の屋敷が整備されます。加賀藩では本郷に構えた屋敷が江戸での拠点として長く機能しますが、そこは藩主から足軽にいたる数千人もの人間が暮らす場であったと同時に、将軍の御成や藩主正室の御輿入れなど、江戸時代の前田家が大名として存在していく上で不可欠な行事の場にもなりました。
本展では、本郷邸が本格的に整備される契機となった寛永6年(1629)の将軍徳川家光・大御所秀忠の御成や、前田家13代斉泰の正室・溶姫の御輿入れに注目し、江戸の大名屋敷が果たした機能に迫ります。また、東京大学による長年の調査で出土した考古資料を中心に、加賀藩の江戸屋敷での暮らしもあわせて紹介します。
チラシ(PDF:2.86MB) 出品資料一覧(PDF:144KB)
展示構成
序章 本郷邸の沿革 1章 御成―将軍を迎える― 1節 御成の儀礼と調度品
2節 饗宴の世界
2章 婚礼―姫君を迎える― 1節 御守殿の整備と溶姫の御輿入れ
2節 溶姫御殿でのくらし
3章 掘り出された日常 1節 長局・女性のくらし‐梅之御殿-
2節 勤番武士のくらし‐長屋での生活-
3節 本郷邸の娯楽
4節 本郷邸の食生活
5節 本郷邸の儀礼
4章 江戸火消の華・加賀鳶 1節 本郷邸の災害とその備え
主な出品資料 ※前期・後期で一部展示替えがあります
重要文化財 十五首和歌
※後期(10/24~11/8)展示
安貞元年
(1227)公益財団法人
前田育徳会蔵重要文化財 茄子茶入 銘富士
※後期(10/24~11/8)展示
中国南宋
(12-13世紀)公益財団法人
前田育徳会蔵重要文化財 枕草子 附雲形蒔絵箱
※前期(10/10~10/23)展示
鎌倉時代 公益財団法人
前田育徳会蔵重要文化財 洞庭秋月図(どうていしゅうげつず)
玉澗(ぎょっかん)筆※前期(10/10~10/23)展示
中国南宋
(12-13世紀)文化庁蔵 重要文化財 百工比照(ひゃっこうひしょう)釘隠
※前期・後期で2点ずつ展示
江戸時代 公益財団法人
前田育徳会蔵石川県
指定文化財御成一巻(おなりいっかん) 江戸後期 金沢市立玉川図書館蔵 石川県
指定文化財本郷邸御住居御飾附等留 江戸後期 金沢市立玉川図書館蔵 黒漆塗葵紋に若松唐草散し蒔絵 化粧道具 江戸後期 個人蔵 加賀藩邸跡出土品 江戸時代 東京大学埋蔵文化財
調査室蔵江戸図屏風(肉筆模写)
※前期(10/10~10/23)は左隻、
後期(10/24~11/8)は右隻を展示
原本江戸前期 国立歴史民俗博物館蔵 ほか約200点
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