平成30年度秋季特別展 「歌舞伎衣裳　綺羅をまとう」

趣　　　旨

「綺羅(きら)」とは「美しい衣服」を指す言葉ですが、特に歌舞伎衣裳のことを「綺羅」と呼ぶことがあります。常ならぬ美麗な衣裳は、観客を非日常へと誘う重要な仕掛けの一つでした。

本展では、金沢で現在確認できる唯一の歌舞伎衣裳として、芝居小屋「福助座(ふくすけざ)」とその興行師梅若(うめわか)ゆかりの衣裳約４０点を公開します。福助座は、明治後期から大正期にかけて金沢中心部のにぎわいを生み出し、嵐冠十郎(あらしかんじゅうろう)ら地役者を育て、地域文化に大きな影響を与えました。往時の繁栄をしのばせる衣裳の数々を、芝居番付などの関連資料とともに紹介します。

あわせて、江戸城大奥で活躍した御狂言師(おきょうげんし)の衣裳、明治～昭和初期の名優が着用した衣裳から、各地の芝居小屋、農村歌舞伎で使用された地芝居の衣裳まで一堂に公開し、歌舞伎衣裳の魅力をご堪能いただきます。

チラシ（PDF）を見る　展示替一覧（PDF）

展示構成と主な展示作品（総展示数　約130点）※前期・後期で大幅な展示替えを行います。

序章－大奥の御狂言師

萌黄繻子地的矢文様羽織・萌黄繻子地着付　坂東三津江着用　東京国立博物館蔵
淡紅繻子地立雛貝桶文様襦袢　坂東三津江着用　東京国立博物館蔵

Ⅰ．明治から昭和 名優の衣裳

紫地唐花唐草石畳文繻珍直垂　九代目市川團十郎着用　三越伊勢丹蔵
浅葱綸子地枝垂れ桜文様振袖　伝六代目尾上菊五郎着用　日本大学芸術学部蔵
白麻地題目文様陣羽織　初代中村吉右衛門着用　早稲田大学坪内博士記念演劇博物館蔵

Ⅱ．地芝居と衣裳

紺繻子地牡丹高欄文様打掛　群馬県指定重要文化財　横室歌舞伎衣裳保存会蔵（群馬県前橋市）
黒ビロード地大蛇文様四天　瑞浪市指定文化財　美濃歌舞伎保存会蔵（岐阜県瑞浪市）
黒ビロード地毘沙門亀甲に龍丸文様羽織　中町曳山会（富山県砺波市）
金地鶴亀文様裃　土庄町指定有形民俗文化財　肥土山自治会（香川県小豆郡）
紫繻子地雪持松に孔雀文様羽織・着付　中山自治会（香川県小豆郡）

緋羅紗地宝船鶴亀文様打掛　個人蔵（兵庫県）
白繻子地矢来に菊流水文様着付　阿智村指定有形民俗文化財　阿智村蔵（長野県下伊那郡）

幕間－描かれた歌舞伎衣裳

劇場図、芝居絵など　錦絵21件

Ⅲ．梅若の衣裳と福助座

Ⅲ-1．金沢の歌舞伎と福助座

大和座芝居絵　　巌如春筆　株式会社ガーデンホテル金沢蔵
芝居番付、興行ビラ等

Ⅲ-2．福助座ゆかりの衣裳

金地鷹に大蛇文様四天　梅若演劇衣裳店蔵
紫繻子地鯉瀧登り文様打掛　梅若演劇衣裳店蔵
黒ビロード地雲龍文様肩衣・長袴　梅若演劇衣裳店蔵

Ⅲ-3．梅若の貸衣裳

縹紋絹地鶴丸文様素襖・切袴　梅若演劇衣裳店蔵
紺紋絹地柴垣に菊流水文様振袖　梅若演劇衣裳店蔵
緋綸子地流水に扇鼓文様振袖　梅若演劇衣裳店蔵

映像でみる地芝居

小松市お旅まつり曳山子供歌舞伎ドキュメンタリー映像
美濃地歌舞伎公演記録映像

前期展示（9/22～10/14）の主な資料

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後期展示（10/16～11/11）の主な資料

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会　期

2018年9月22日（土）～2018年11月11日（日）  前期・後期で大幅な展示替えを行います。
※10月15日（月）は展示替えのため閉室

時　間

9：00～17：00　※展示室への入室は１６:３０まで  

会　場

特別展示室 企画展示室 

観覧料

一般800（640）円、大学生640（510）円、高校生以下無料

 ※（　）内は20名以上の団体料金、65歳以上は団体料金
特別展・常設展セット券　一般880円、大学生700円

リピーター割引
 前期の有料チケット半券を後期にお持ちいただくと200円割引 

関連イベント

特別展記念講演会「絵でみる歌舞伎の装い　阿国から助六まで」詳しく見る
展示解説（会期中2回）詳しく見る
ワークショップ「加賀刺繍(ししゅう)でマカロンストラップを作ろう」詳しく見る
体験コーナー「歌舞伎であそぼう！」詳しく見る
 

主催

石川県立歴史博物館

特別協力

北國新聞社

後援

ＮＨＫ金沢放送局・北陸放送・石川テレビ放送・テレビ金沢・北陸朝日放送・金沢ケーブルテレビネット・エフエム石川・ラジオかなざわ・ラジオこまつ・ラジオななお