松に双鶴図(まつにそうかくず)
1幅。絹本著色。
松枝が下がる水辺の土坡の傍らで戯れる真鶴と丹頂鶴を確かな筆致で描き、背景に野菊を添える。鶴は千年とたとえられるように、亀と共に長寿延年の吉祥とされるめでたい鳥である。
無落款ではあるが大聖寺藩第8代前田利考の筆と伝わる。利考は大聖寺藩第6代利精の長男として、1779(安永8)年正月10日に生まれる。1788(天明8)年に10歳で封を継ぎ、1792(寛政4)年には従五位下飛騨守を叙任、同10年に四位に昇任し、1805(文化2)年12月25日27歳で没する。学問を好み、詩文や絵も巧みであった。
クリックすると写真を拡大することができます。
- 時 代
- 江戸時代 19世紀
- 寸 法
- 縦125.6cm
横71.0cm
- 作 者
- 伝前田利考