紅糸威仁王胴具足(べにいとおどしにおうどうぐそく)
兜刻銘「義次」。
村井長頼所用。兜は鉄錆地六十二間筋兜、胴は叩塗に金箔押しの仁王胴二枚胴を紅糸で威した華やかなものである。肋骨と乳房を打ち出すなど、裸形の独特な表現が滑稽にさえ見える。実用面を損なわない範囲で奇抜な意匠や色彩を用い、群衆の注意を引こうとして作られたものと考えられるが、製作には高度な技術を要している。加賀藩老臣村井氏(16,500石余)11代長在の伝書によると、この具足は家祖長頼が豊臣秀吉生え抜きの家臣加藤遠江守光泰から拝領したものである。
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- 時 代
- 室町時代 16世紀
- 寸 法
- 外鉢高14.0cm
鉢径25.0cm
前胴丈35.0cm