紫紺糸威二枚胴具足(しこんいとおどしにまいどうぐそく)
兜刻銘「加州住雲海光尚造之」、頬当刻銘「雲海造」。
加賀藩老臣長尚連所用。兜は変わり兜の名工といわれた雲海光尚作の鉄錆地柘榴形兜である。吹返は黒漆塗り、眉庇は金唐革を貼り、その上に銀製の鳩の細工物をつける。鉢は六枚の鉄を矧合わせて作り、さらに二枚の鉄を柘榴形に細工し正面から矧合わせ、表面には打ち出しで梅枝が施されている。胴は仏胴と切付小札桶側胴の段替胴で、胸板、押付板、肩上は金唐革を貼り、胴正面に唐獅子と牡丹の真鍮細工を付ける。草摺は七間五段下がり。草摺の朱漆塗の小札以外の小札は、黒漆塗にふぞろいのの平目粉を全面に詰めて置いた、きわめて緻密な細工が施されている。
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- 時 代
- 江戸時代 17世紀
- 寸 法
- 外鉢高26.8cm
鉢径24.2cm
前胴丈35.0cm - 文化財
- 石川県指定文化財