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加賀国金沢城絵図(かがのくにかなざわじょうえず)

 1759(宝暦9)年4月10日に発生した城下の火災は、折からの西風に吹き上げられ金沢城の大半を焼き尽くした。加賀藩では被害状況を幕府へ報告し再建の許可を得る必要があった。その報告書とともに作成されたのが「焼失絵図」であり、本絵図は幕府へ提出した絵図の控え図である。
 内容は櫓、門、塀、石垣に関して、絵図上にその被害場所と状況を書き入れている。本図は宝暦火災以前の金沢城の具体像を示していると考えられ、金沢城の機能・構造が宝暦大火を境に大きく変わったとされる歴史の検証にとって極めて重要な意味を持っている。絵図は袋入りで、絵図の袋および折り畳んだ絵図の裏面には「加賀国金沢城絵図」と記されている。

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時 代
1759(宝暦9)年
寸 法
縦141.0cm
横130.0cm
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