室鳩巣書幅(むろきゅうそうしょふく)
江戸時代中期の儒学者室鳩巣(むろきゅうそう)の漢詩。「帰雁」と題し、「年々有信自相/将此意不全為/稲梁水満江南/交侵影雲低嶺/北幾成行鳴琴/一曲湘妃涙郷夢/九曲楚客膓半/夜声残楼上月/忽和漁笛入滄/浪/歸雁 鳩巣主人」という七言絶句が記されている。『鳩巣先生文集中』の「帰雁」とは別の内容である。
室鳩巣(1658~1734)は1672(寛文12)年加賀藩の出仕し、秋には京都で木下順庵に学ぶことを命じられた。以後、加賀・京都・江戸を往来して勉学を続けた。1711(正徳元)年54歳で幕府の儒員に登用され、徳川吉宗が主導する享保の改革を補佐した。
- 時 代
- 江戸時代 18世紀
- 寸 法
- 本紙:縦23.5cm
横55.0cm