銭屋五兵衛書幅(ぜにやごへえしょふく)
海の豪商銭屋五兵衛(1773~1852)の喜寿を記念しての扇面の書。「七十又加七/依然舊日顔/候/白在ニ小間/かくまての/みよの/めぐ/みや/かつき/はし/己酉春 亀巣」と書かれている。亀巣は五兵衛の俳号。
加賀国宮腰(現在金沢市金石町)の商家に生まれた銭屋五兵衛は、17歳で家督を継ぐと新たに呉服、木材商、海産物、米穀の問屋などを営んだ。50歳代後半からは北前船を使っての海運業に本格的に乗り出し、江戸時代を代表する大海運業者となった。加賀藩の金融経済の大切な仕事に尽くし、たびたび御用金の調達もしたが、河北潟干拓事業にともなう死魚中毒事故の罪に問われ、獄中で80歳の生涯を終えた。
- 時 代
- 1849(嘉永2)年
- 寸 法
- 縦29.0cm
横53.4cm