珠洲 叩大甕(すず たたきおおがめ)
容量が約210リットルもある大型の甕である。口径に比べて底径が小さく、胴部は肩が張った倒卵形(とうらんけい)を呈する。底部は鉢造りの成形で、胴部は粘土紐を輪積みして成形され、叩き締めて整形されている。上胴の叩きは叩き目が綾杉状になるように施されている。直立する口頸は胴部内側から接合されており、口縁部は大きく外反し、先端は舌状に挽き出されている。
還元焔焼成によって精緻に焼き締められており、重量感のある焼き上がりとなっている。珠洲窯の初期に製作された大甕で、創業期の製品がほぼ完形で残るのは稀少である。
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- 時 代
- 平安時代 12世紀
- 寸 法
- 高84.4cm
口径51.2cm
胴径75.8cm
底径14.0cm - 出土地
- 出土地不詳