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渤海瓦(ぼっかいがわら)

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 渤海(698~926年)は中国東北地方からロシア沿海地方にあった国で、奈良~平安時代にかけて34回、日本へ使節を派遣してきた。渤海使は北陸地方に来着することが多く、渤海使のために能登には「客院」の造立が命じられ、加賀には「便処」が設けられた。
 渤海の五京の一つ、上京龍泉府跡に比定されている東京城(中国黒竜江省)で採集された瓦で、屋根の軒先を飾る軒丸瓦である。蓮華文の瓦当には中房の周囲に6弁の蓮弁が置かれ、弁間には紡錘形の飾りがつく。中房の圏線の外側には、弁間飾りに対応する位置に6個の蓮子が配されている。この瓦は上京龍泉府が建都された初期の瓦より新しく、瓦葺の建物が多く建てられた渤海の最盛期の瓦である。

時 代
渤海時代 9世紀
寸 法
径16.2cm
出土地
渤海上京龍泉府跡出土
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