紡錘車形石製品(ぼうすいしゃがたせきせいひん)
碧玉製の石製品でイモガイなどの貝製の装飾具を模倣して作られ、儀仗などの器物の装飾に用いられた。中央には小孔が穿たれ、上面には3段の匙面状の刳り込みが施されている。金沢市小坂1号墳の埋葬施設に納められた副葬品である。
石川県では、古墳時代前期に玉作りの技術を応用して腕輪形・容器形・武器形などの石製品が盛んに生産され、全国の古墳に副葬された。紡錘車形石製品は加賀市片山津玉造遺跡など県内の遺跡から未成品が多く出土し、主に北陸地方で生産されたことがわかっている。ただし、県内で紡錘車形石製品が副葬された古墳は小坂1号墳のみである。
- 時 代
- 古墳時代 4世紀
- 寸 法
- 径5.6cm
高1.2cm - 出土地
- 金沢市小坂1号墳