和同開珎(わどうかいちん)
円形方孔の銅銭で、日本で流通した最古の銭貨である。奈良時代の708(和銅元)年に初めて鋳造されたとされ、皇朝十二銭の最初にあたる。この和同開珎は「開」の字が隷書風の字体となっており、和同開珎の中では新しい時期に鋳造されたものである。
金沢市郊外の山中にある三小牛サコ山遺跡で多量に発見された和同開珎の1枚である。総数600枚ほどが出土しており、1ヶ所から出土した和同開珎としては出土数が全国で最も多い。すぐ近くの三小牛ハバ遺跡では、奈良~平安時代の山林寺院が見つかっており、和同開珎は地鎮などの宗教的な目的で埋納されたと考えられる。
- 時 代
- 奈良時代 8世紀
- 寸 法
- 径2.5cm
厚0.2cm - 出土地
- 金沢市三小牛(みつこうじ)サコ山遺跡