松竹梅に鶴亀文様打掛(しょうちくばいにつるかめもんよううちかけ)
打掛が一般の婚礼衣装となるのは明治時代以降のことであり、特に旧家の女性が着用したものには刺繍で吉祥文様などを表した豪奢な打掛が見られる。
この打掛は1912(明治45)年3月に行われた小松市の旧家の婚礼のために、1910・1911(明治43・44)年頃金沢であつらえられた。黒繻子地に、金糸や色糸の刺繍で吉祥文様の典型である松竹梅に鶴亀の文様を表す。現在でもよく使われる加賀刺繍の技法を駆使し、特に金糸の肉入れ繍の技法には目を見張るものがある。柏車の家紋も金糸で施されている。
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- 時 代
- 明治時代末期
- 寸 法
- 丈160.0cm
裄64.3cm - 採取地
- 金沢市