男性用上衣(さっきり)
地方名 : サッキリ
男性用の上衣で、オクソと綿布を使用しモジリ袖に仕立てる。自家製と見られ、動きやすさを左右する袖や首に直接あたる襟のみに木綿地を使用している。 オクソは麻糸や麻布を作る際に出る不要な屑のことで、これを再利用して糸に紡ぎ衣服とした。福井県嶺北から石川県にかけて集中的に見られる。そのほとんどが自家製で、夏の外仕事や山仕事に用いた。珠洲市では緯糸にオクソを使った衣服を「白サッキリ」と呼んだが、染色せず白いまま使用したためと考えられる。
- 時 代
- 不詳
- 寸 法
- 丈91.0cm
裄63.0cm - 採取地
- 珠洲市若山町