『風俗画伯 厳 如春 -都市の記憶を描く-』
巌如春は浮世絵師として、芝居小屋の絵看板や絵馬など庶民の暮らしを彩る様々な制作を手がける一方で、郷土研究の振興に努めた。本図録では、如春の素顔と業績に光をあてるとともに、師である浮世絵師の宮嶋恒信、兄弟弟子の四井芦雪、親友の和田文次郎の活動内容にまで視野を広げ、その画風の系譜をたどる。
≪内容≫
ごあいさつ
凡例
図版編
如春の魅力 -「相往知令」の世界-
- <国史>をえがく
- 藩都金沢をふりかえる
- 金沢名勝を広める
- 金沢をことほぐ
- 友をしのぶ
- 沢をしらべる
一章 如春の師
- 鵜飼屋甚蔵
- 佐々木泉龍
- 宮嶋恒信
二章 暮らしを彩る
- 制作の現場
- 青年期の活動
- 信仰をかたどる
- 室内をよそおう
- 芝居・浄瑠璃をもりたてる
- 俳諧をかざる
- 新聞小説をひきたてる
三章 芦雪と如春
- 芦雪の世界
- 共有された号
- 制作された<大名行列>
〈郷土史〉を描く
- 和田文次郎との交流
- <郷土史>の天覧
- モニュメントとしての尚軒閣
- 加越能史談会の活動
- 展示された<暮らし>
- 吾等は染絵業者
- <郷土史>を飾った挿絵〔如春挿絵集成〕
- 受け継がれた蔵書
- 如春以前ニ如春ナク如春以後ニ如春ナシ
- 印章
解説・資料編
- 巌如春と史談会
- 如春の記憶
- 氏家栄太郎著『昔の金澤』画帖解説
- 出品資料一覧
- 協力者・協力機関一覧