時代で巡るいしかわの工芸展 「珠洲古陶-その歴史と美-」

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趣 旨
珠洲秋草文壺 県指定文化財 本館蔵 珠洲焼は、平安時代末期の12世紀に誕生した能登を代表する中世のやきものです。それは、古代須恵器の「燻(くす)べ焼き」と呼ばれる焼成技術を受け継ぐことから「中世の須恵器」とも言われ、灰黒色に焼しめられた堅牢で堂々とした豪快な造りと、櫛目文などのゆかしい装飾を駆使する様式美に特徴があります。
その製品は、人びとの生活に欠かせない壺(つぼ)・甕(かめ)・擂鉢(すりばち)を主力商品にして北東日本海沿岸域に販路を広げ、太平洋側の常滑・渥美(あつみ)焼と商圏を二分しました。しかし、戦国時代の15世紀末には、その主役の座を越前焼にとって代わられ忽然と姿を消しました。
本展では、そうした活力に満ちた珠洲古陶の歴史と美の系譜を辿るとともに、その再興に取り組む現代作家の作品も展示し、工芸王国石川の一翼を担ってきた「やきもの史」の一端を紹介します。
展示構成
第1章 珠洲焼誕生 第2章 珠洲焼の装飾美 第3章 極楽浄土を求めて 第4章 古陶再興
主な展示資料
石川県指定文化財 珠洲秋草文壺 本館蔵 石川県指定文化財 珠洲樹下鳥禽文(じゅかちょうきんもん)壺 本館蔵 石川県指定文化財 珠洲鳥樹文(ちょうじゅもん)小壺 本館蔵 珠洲車輪文壺 珠洲市立珠洲焼資料館蔵 珠洲刻銘経外(こくめいきょうがい)容器 愛知県陶磁資料館蔵 珠洲五輪塔小塔 愛知県陶磁資料館蔵 名立(なだち)沖揚珠洲焼群 上越市教育委員会蔵
珠洲樹下鳥禽文壺 県指定文化財 本館蔵 珠洲鳥樹文小壺 県指定文化財 本館蔵
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- 会 期
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2019年11月17日(日)~2019年12月15日(日)
- 時 間
- 9:00~17:00(展示室への入室は16:30まで)
- 休館日
- 会期中無休
- 会 場
- 特別展示室
- 観覧料
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一般300円(240円) 大学生240円(190円) 高校生以下無料※( )内は20名以上の団体料金、65歳以上は団体料金※石川県立美術館・石川県立伝統産業工芸館・金沢市立中村記念美術館のいずれかの半券提示で団体割引(11月22日~12月15日)
- 関連イベント
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記念講演会「王朝の美・秋草文壺の世界」詳しく見る
- 主 催
- 石川県立歴史博物館
- 特別協力
- 珠洲市立珠洲焼資料館
- 後 援
- 北國新聞社