夏季特別展
「イメージの力―国立民族学博物館コレクションにさぐる―」
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人類のイメージ力を体感せよ!
「イメージの力-国立民族学博物館コレクションにさぐる」と題する本展覧会は、国立民族学博物館創設40周年・日本文化人類学会50周年記念事業として2014年に東京・国立新美術館、ついで国立民族学博物館で開催されたのち、全国を巡回しているもので、日本海側では初の展観となります。
本展覧会のねらいは、国立新美術館と国立民族学博物館の共同の試みとして、国立民族学博物館(以下みんぱく)のコレクションの中から世界各地の造形を精選し、人類の生み出すイメージの創造と享受のあり方に普遍性があるか否かを観客とともに体験的に検証することにあります。
- 1.美術館と博物館のコラボレーション企画
2007 年に開館した国立新美術館は、近現代美術を中心にした展覧会を開催しています。一方、みんぱくは、世界各地の造形物や生活用具などを所蔵する世界最大級の民族学博物館です。今回の展覧会はまったく異なった2つの機関が共同で企画したものです。みんぱくのコレクションを美術館の空間で展示し(国立新美術館での企画展)、さらにその美術館の空間で成立した展示を博物館で再展示するという今回の試みは、さまざまな既成の区分を改めて問い直すものといえます。
- 2.イメージの源にせまる
人間が生み出した多様な造形に対して、新たな見方を提示する本展覧会。世界のさまざまな地域とさまざまな時代を射程に入れて、人間とイメージとのダイナミックな関係に迫ります。有史以前から人は、色とかたちを駆使してイメージを生み出し、そこから新たな力を得てきました。本展覧会は、そうしたイメージの力を壮大な規模で問いかけます。
- 3.世界の見方を再発見する
みんぱくでは、世界各地から集められた標本資料コレクションを地域別に常設展示しています。そのコレクションをイメージの働きという視点から通文化的に展観しようという今回の展覧会の試みは、観覧者が世界の見方やものの見方を再発見する機会となります。
- 4.能登の来訪神を世界に位置付ける
石川会場独自の試みとして能登に伝わる来訪神行事の仮面を世界の仮面とともに展示します。石川県のアマメハギや秋田県のナマハゲなど日本各地に伝わる来訪神行事は、現在、ユネスコ無形文化遺産登録に向け提案中ですが、来訪神の仮面が持つ造形的な価値を世界的な視野に立って見つめる機会となるでしょう。
展示の構成
プロローグ―視線のありか
第1 章 みえないもののイメージ
ひとをかたどる、神がみをかたどる
時間をかたどる
第2 章 イメージの力学
高みとつながる
光の力・色の力
第3 章 イメージとたわむれる
第4 章 イメージの翻訳
ハイブリッドな造形
消費されるイメージ
エピローグ―見出されたイメージ
- 1.美術館と博物館のコラボレーション企画
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- 会 期
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2017年7月22日(土)~2017年9月3日(日) 会期中無休
- 時 間
- 9:00~17:00(展示室入室は16:30まで)
- 会 場
- 特別展示室 企画展示室
- 観覧料
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一般800(640)円、大学生640(510)円、高校生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金 ※65歳以上は団体料金
〈特別展・常設展セット券〉 一般880円、大学生700円 - 関連イベント
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記念講演会「イメージの力をさぐる ~国立民族学博物館コレクションから」詳しく見る
ワークショップ「光放つ布 インド伝統のミラー刺繍を体験!」詳しく見る
ワークショップ「神様、妖怪はどんな顔?世界にひとつだけの仮面作り」詳しく見る
アマメハギの仮面にハンズオン!詳しく見る
展示解説詳しく見る
- 主 催
- 石川県立歴史博物館・国立民族学博物館・千里文化財団
- 企 画
- 国立民族学博物館・国立新美術館・日本文化人類学会
- 共 催
- 北國新聞社
- 後 援
- NHK金沢放送局・北陸放送・石川テレビ放送・テレビ金沢・北陸朝日放送・金沢ケーブルテレビネット・エフエム石川・ラジオかなざわ・ラジオこまつ・ラジオななお