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旭日飛鶴文様暖簾(きょくじつひかくもんようのれん)

地方名 : ヨメノレン

 ヨメノレンは婚礼の日に控えの間や夫婦の部屋、座敷などに掛けられたもので、家紋や吉祥文様を表し、嫁入り道具として持参する場合が多い。
 古くは木綿地に藍染めだったが、時代とともに絹地に友禅染へと変化し、大きさも三幅から四幅、五幅へと豪華なものが主流となった。ヨメノレンの習慣は金沢市域を中心に加賀地方は小松市、能登地方は口能登あたりまで見られ、富山県呉西地域にも広がる。
 この暖簾は1910(明治43)年に、現在の富山県小矢部市蓮沼の旧家から小矢部市浅地の旧家に嫁いだ女性が持参したものと見られる。紫と黄色に染分けた縮緬地に友禅染で朝日の中海原を舞う鶴を描き、唐草輪の中に実家の家紋である片喰紋が表される。

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時 代
明治時代
寸 法
幅128.0cm
長182.0cm
採取地
富山県小矢部市
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